小児の泌尿器科
小児の泌尿器科
多くのお子様は、痛かったり辛かったりしても、自分から上手く言葉で表現することが出来ません。泌尿器科の扱うおしっこの問題やおちんちんの問題は非常にナイーブで、お子様が隠したがる症状でもあります。なんとなくもじもじしていたり、いつもと違う様子があった際には、ぜひ一度ご相談にいらしてください。
泌尿器科の診療範囲は幅広く、小児においては以下のような疾患を専門としています。
特に、おちんちんの腫れや睾丸の痛みについては治療が遅れると取り返しがつかなくなるようなこともあります。おちんちんの皮がむけた状態で戻らなくなる「嵌頓包茎」や、精巣が捻じれてしまう「精巣捻転症」は緊急で手術治療を必要とします。異常を見つけられた際には、迷わずにすぐご相談ください。
夜尿症(おねしょ)は、一般的には1週間に1回以上就寝中の尿失禁がみられるものをいいます。排尿は高度な神経の働きでコントロールされており、この仕組みの成熟には個人差もありますが14歳ぐらいまでかかると考えられていています。先天的な問題や発育異常がなければ、まず生活習慣の改善をおこない、それでも改善不十分なら内服薬による対症治療をおこないます。
陰茎亀頭部が包皮で被われて露出していない状態を包茎と言います。生まれたばかりの男の子はこれが正常で多くは包皮と亀頭が緩くくっついていますが、成長とともに徐々にはがれて亀頭を露出することができるようになるので、大多数ではステロイド軟膏の使用で問題が解決します。しかし包皮が硬くてわずかしか広がらず尿の出口がとても小さくなって排尿を障害している時は外科的治療が必要になります。
包皮と亀頭の間でたまった垢に細菌が繁殖すると膿となって腫れて痛み、これを亀頭包皮炎といいます。
精巣は通常は陰嚢内にあって、手で触れることができます。そうでない場合は検査や治療が必要となることがあります。
精巣の周りには少量の液体がありますが、それが多く溜まって腫れた状態となったものです。小児においては腹腔内との交通によることが多く、ヘルニアを伴う時には手術治療が必要となります。そうでなければ自然治癒することも多くみられます。